婚活をするなら、ときに神頼みしたくなることもありますよね。ですが良縁と縁結びの違いを知っておかなければ、思わぬ落とし穴にはまってしまうかもしれませんよ。良縁を逃している原因と呼び寄せる行動を理解し実行したら、あとは天に任せましょう。ベストを尽くすその姿を、神様はきっと見守ってくれているはずです。
良縁と縁結びは別物?
長期間婚活を続けていてもうまくいかないとなると、人間の心理として神頼みの一つや二つ、したくなりますよね。ちょうど家の近くに有名な縁結びの神社があるから行ってみよう。そう思っているあなた、ちょっと待ってください。神社のご利益には良縁祈願と縁結びの二種類があり、それぞれ別の目的があることをわかっていますか?まずは良縁祈願と縁結びの違いを理解し、今の自分にとってどちらが必要かを見極めることから始めましょう。
良縁とは
まずは良縁から。せっかくですので辞書を引いてみましょう(三省堂「新明解国語辞典第七版」参照)。
良縁とは、「両家の家柄も似合い、幸福な家庭が築けそうな、いい縁組」と書かれています。
これだけではなにやらわかるようなわからないような話ですよね。もう少し意味を噛み砕いてみましょう。縁組とは結婚のこと。家柄云々はこの際置いておくと、「幸福な家庭が築けそうな、いい結婚」と言い換えることができます。ようは自分にふさわしい相手に出会い、幸福な結婚に至ることを良縁ということができるのではないでしょうか。
縁結びとは
一方の縁結びはどうでしょう。こちらも辞書で引いてみます。
「1.縁組。結婚。2.思う人の名を書いたこより社寺の格子や樹木に結んでおくと、縁が結ばれるという俗信(による願かけ)。」とあります。
1に関しては単に結婚を意味しているので省略するとして、ここでは2に注目しましょう。良縁と大きく異なるのは、「思う人の名」を書くと明記されている点でしょう。つまり縁結びとは意中の相手と結ばれることや、結びつきを強くすることを願うものであるのに対し、良縁祈願は幸せな家庭を築くために、素敵な異性と出会うことを願うものなのです。
独身女性が良縁を逃してしまう原因
良縁と縁結びの違いを見てきましたが、現在婚活を行っている人にとってより必要なのは良縁のほうではないでしょうか。ここからは独身女性が良縁を逃してしまう原因を探っていくことにします。
自分には無理と諦めている
良縁に恵まれるのはよほど幸運な人だけで、自分にはとてもそんなチャンスは巡ってこない。そんな風に考えていませんか。自分には無理とネガティブに捉えることで、良い結果をもたらすことはほとんどありません。どんな人にも幸せになれる出会いは用意されているもの。その実現を阻んでいるのは、もしかすると自分自身の心持ちかもしれません。自信をなくしてしまうと、出会いも遠ざかってしまいます。最近良い出会いがないと半分諦めているのであれば、まずは自信を取り戻すことから始めてみてはいかがでしょう。
良縁に気づかない
良縁にはそれと目立つサインがあるわけではありません。自分には良い出会いがないと不満を述べる人ほど、これまでに多くの良縁をみすみす逃しているものです。アンテナの感度を常に良好にしておかなければ、運命の出会いもそれと気づかずに通り過ぎてしまいますよ。一つ一つの出会いを大切にして、真剣に向き合うこと。そうすればどんな運命が待ち受けているのか、自ずとわかるものではないでしょうか。
良縁を難しく考えすぎている
「幸せってなんだろう」「良い出会いってなんだろう」考えれば考えるほど、わからなくなってしまいますよね。あまりに難しく考えすぎて理想にがんじがらめになってしまっては、良い出会いを望むべくもありません。出会いはシンプルにかつ否応なしに現れるもの。難しく考えすぎる傾向がある人は、たまにはその場の流れに身を任せてみてはいかがでしょう。思わぬ進展があるかもしれませんよ。
過去のことを振り返り、後悔ばかりしている
ネガティブは新しい恋愛の一番の敵。とりわけ問題なのが、いつまでも過去の彼のことを想い続けること。どれだけ想い続けても、過ぎ去った過去をやり直すことはできません。切り替えができずに新しい恋愛に向かおうとしても、気持ちが後ろに残ったままですから、うまくいくはずもありません。自分一人で清算できないのであれば、良縁祈願の神社を訪れる前に縁切り神社を訪ねてみるのもよいでしょう。古いものを捨てる勇気も必要です。
幸せについて考えていない
良縁とは、自分だけのことを考えることではありません。相手もまた「この人となら幸せになれる」と思ってはじめて、ただの縁ではなくなるのです。自分の幸せだけを考えて、相手のことを考慮しないようでは、いつまでたっても良縁が舞い込んでくることはありません。良縁とは最初に述べた通り幸せな家庭が築ける結婚のこと。自分のことばかり考えるのではなく、幸せな家庭像を一緒に考えてみてはいかがでしょうか。
良縁を呼び寄せる行動
独身女性が良縁を逃す理由を述べたところで、次にどうすれば良縁を引き寄せられるのか考えてみましょう。
日常の中の幸せを見つける
理想の異性と出会い、二人の幸せを実現するためには幸せを感じる力が必要です。人間、不幸なことはよく覚えているものですが、幸福なことは案外すぐに忘れてしまうもの。それだけ幸せとは当たり前すぎて、目に入りにくいものなのです。幸せな結婚をするために、まずは自分の生活の中で幸せなことを見つけてみませんか。幸せを発見するのがうまくなれば、それだけで人生が明るく感じられるでしょう。幸福感を発散させている女性は非常に魅力的に見えるものですよ。
相手の立場になって考える習慣をつける
二人の幸福を実現するためには、相手との関係性を良好に保たなければなりません。そのためには 相手がどんなことを考えているか、何をしてほしいと思っているかを察する力を磨くとよいでしょう。結婚だけでなく男女の関係がうまくいかない理由の大部分は、気持ちのすれ違い。すれ違いが起こる原因は、相手の気持ちを知ろうとしないから。人の立場になって考えられるようになれば、結婚前も結婚後も多くの人に好印象を与えるでしょう。
積極的に行動する
待っているだけでは良縁はやってきません。時には呼び寄せるのではなく、自分で引っ張ってくるぐらいの強い気持ちを持ちたいものです。「人事を尽くして天命を待つ」と故事成語にもある通り、まずは自分ができることをできる範囲でやってみましょう。神頼みや運任せはその後からでも遅くはありません。
自分に自信を持つ
失敗が続くと自分のやっていることに自信がなくなるだけでなく、自分自身に対する信頼も失われがちです。確かに失敗は辛いもの。恋愛における失敗はなおさらでしょう。ですが失敗したからといって、自分自身が否定されたわけではありません。失敗を反省することは大切ですが、それで自分を責めることになっては意味がないでしょう。失敗は成功のために必要な投資と割り切るくらいが、ちょうどよいのかもしれませんね。
時に神頼みも有効。かも?
自分にできることをすべて試して、やってみた。それでもうまくいかない…。自分一人では完全に行き詰ったように感じられる瞬間はあるものです。そんなときには神様に願いを託すのもよいでしょう。良縁祈願で有名な神社やパワースポットを巡ると、思わぬ効果が得られるかもしれません。また、婚活から少し離れてリラックスするだけでも、案外効果はあるものです。近視眼的になりすぎている自分の視点を、ちょうどよい位置に修正する効果も期待できます。
良縁を呼び寄せるパワースポット
ここからは地域ごとに良縁祈願で有名な寺社を紹介します。ほとんどの場所が数百年もしくはそれ以上の歴史を刻んでおり、多くの人の願いを叶えてきたパワースポットです。婚活に疲れたらちょっと立ち寄って、パワーをもらってはいかがですか。
関東の良縁パワースポット
明治神宮
都心の真ん中にありながら、鬱蒼として緑したたる森を抱える明治神宮は、良縁祈願の神社としても有名です。代々木駅や原宿駅から直結で、東京に住んでいれば気軽に立ち寄ることができる点も魅力的です。
東京大神宮
「東京のお伊勢さま」の異名を持つ東京大神宮は、明治13年に創建された比較的新しい神社です。天照皇大神(あまてらすすめおおかみ)、豊受大神(とようけのおおかみ)、倭比賣命(やまとひめのみこと)の三神は、結びの働きを司ると言われており、そこから縁結びや良縁成就のご利益があるとされています。
川越氷川神社
夏になると縁むすび風鈴の祭りが催されるほど、良縁や縁結びと関わりの深い川越氷室神社。その歴史は1500年にもわたり、長らく「縁結びの神様」として信仰を集めてきました。神社には五柱の神々が祀られており、これらの神々は両親と娘夫婦とその子であり、家族が一つになって祀られていることから、夫婦円満や縁結びに効果のある神社として愛されてきた歴史があります。
関西の良縁パワースポット
地主神社
京都市東山区にある神社で、次に紹介する清水寺と隣接しています。地主神社とは本来、その土地に地主神を祀る目的を持って建立された神社のことで、全国各地に存在するものです。その中でもとりわけ著名なのが、京都にあるこの神社。 伝承によれば創建されたのはなんと日本の建国以前!とされています。実際、本殿前に鎮座している「恋占いの石」は縄文時代の遺物であることが証明されています。注目すべきはその歴史だけでなく、良縁成就のパワースポットとしての力。主祭神が縁結びの神様大国主命(おおくにぬしのみこと)であるのに加えて、境内には撫で大国や良縁大国など恋愛や良縁にまつわる神様ばかり。京都に行ったのなら必ず訪れたいパワースポットです。
清水寺
清水寺の良縁スポットといえば、すぐ隣の地主神社が有名ですが実は清水寺自体も良縁を願う人に古くから親しまれてきました。神社ではなく寺院ですから、祀られている様々な神様にご利益を願うといったことはありません。しかし、音羽の滝に流れる霊泉と観音さまの御心とを合わせて、立身出世、無病息災、子授け、良縁に深い関わりのある寺院とされています。
春日大社
奈良市の春日野町にある世界遺産、春日大社は奈良公園内に存在する神社です。創建されたのは768年と1300年近い歴史を誇ります。当時は平城京の守護と国民の繁栄を祈願するために作られ、現在も世界の平和、万民の幸福、そして共存共栄が祈り続けられています。春日大社の境内にある「夫婦大国社」は、日本で唯一の夫婦の大国さまを祀るお社として著名です。大国主命(おおくにぬしのみこと)と、須勢理姫命(すせりびめのみこと)の夫婦神を祀ったこのお社は、縁結びや夫婦円満だけでなく、良縁にも効果が絶大といわれています。しゃもじに願いを書くと願いが叶うというのも面白いですよね。
九州の良縁パワースポット
恋木神社
福岡県筑後市にある、「全国一社、恋の神様」とうたっている神社。その名も恋木神社と名前からしてすでに良縁に恵まれそうです。境内の中はいたるところハートだらけ。鳥居にも石灯篭にもハートが施されています。毎年2回良縁成就祭がなされており、それに合わせてお参りするのもよさそうです。
住吉神社
福岡市博多区住吉にある、住吉神社は、大阪、下関の住吉神社とともに「三大住吉」の一つに数えられています。また、全国に2,000社以上存在する住吉神社の始原とする説もあるようです。歴史ある神社の境内にある末社、天津神社には縁結びの神様とされる伊弉諾大神が祀られており、良縁にも効果があるといわれています。
諏訪神社
「お諏訪さん」の愛称で長年地元の人から愛されてきた長崎県の諏訪神社。現在地に社殿が造営されたのは1648年と比較的新しい神社ですが、神社の参道には面白い仕掛けがあります。男石と呼ばれる石と女石と呼ばれるいしが埋め込まれており、男性は女石を、女性は男石を踏んだあとに、拝殿前の両性合体石を踏んで参拝すると、縁結びの願い事が叶うといわれています。この仕掛けが作られたのは江戸時代。今も昔も男女の悩みは変わらないということでしょう。
人事を尽くして天命を待ち、時々寺社でパワーをもらう
婚活にしろなんにしろ、がむしゃらに一人でやろうとするとうまくいかないことも多いものです。自分自身がベストを尽くすことはもちろんですが、恋愛にはタイミングや巡り合わせも大切な要素です。神頼みは人任せとは違います。どれだけ力を尽くしてきたか、それを見極めるのが神様の力。自分の力だけではどうにもならないときには、さっと手を差し伸べてくれるでしょう。