ネットに接続できる環境であれば、場所を選ばずに婚活サイトやアプリを使って結婚相手を探せる時代になりました。多くの婚活サイトではお相手候補とのコミュニケーションの手段として、最初はメールでやり取りすることになります。気に入った相手と実際に会うという次のステップに向かうためにも、メールでのやり取りはとても重要です。ここでは婚活サイトにおけるメールの使い方について解説していきます。
婚活サイトでの成婚率はメールで決まる
まず最初にユーザー登録をし、自分のプロフィールなどを書き込んだ後、希望する条件を指定して結婚相手を探すというのが、一般的な婚活サイトの利用手順です。そして、自分の好みに合う人を何人か検索できたら、その人に対してメールを送るということになります。つまり、婚活サイトで結婚相手を探す際、メールで相手に送るメッセージはお相手候補に対して最初に自分の人柄を伝えるものになるわけです。初対面における第一印象が、その人のイメージを形作るというのは誰しも経験があることでしょう。笑顔が素敵だった人は「爽やかな人」、すぐ笑う人は「陽気な人」といった具合に。そして、その印象が出会った人との人間関係に影響し、長い付き合いになることもあれば淡い交わりで終わることにもなります。
婚活サイトで最初に相手に送るメールの文面も同じです。そこに書かれている内容が相手に対する自分の第一印象となり、「こういう人なんだろうな」というイメージが相手の中に出来上がります。この段階で「素敵な人だな」とか「会ってみたいな」と思わせるような文面を書いたメールを出すことができれば、2人の関係は発展して、直接会うという次のステップに繋がりやすくなるでしょう。それだけに、最初に送るメールはとても重要なものになります。
心を掴む!メールの頻度
婚活サイトでお互いに気に入った相手ができて、メールによるやり取りができる段階になると、「とりあえず、お付き合いできる可能性はあるんだな」と嬉しくなるでしょう。たくさんメールのやり取りをして、相手のことを少しでも早く知りたいと思うかもしれません。しかし、ここで焦ってメールをひっきりなしに送るようなことは控えたほうが良いでしょう。相手からの返信が来る前に新たなメールを送ったり、相手からのメールが来たらすぐに返信したりといったことを続けていると、落ち着きのない人だと嫌われてしまう可能性があります。
相手が日常生活の中で受け取るメールには、こちらから送るもの以外にも仕事関係や友人からのものもあるでしょう。他にもやり取りすべきメールがあるのに、自分だけひっきりなしに送信していると、「この人は自分のことしか考えていないのかしら」と疑われてしまいます。それに、1日に何通もメールを書いていると、「他にやることがない暇な人なのかな」あるいは「婚活サイトの他のお相手候補にふられてばかりで、私以外にメールする人がいないのかしら」といったようなマイナスのイメージをもたれる危険性もあります。
反対に、あまり返事を待たせすぎるのも良くないでしょう。特に、向こうが質問をしているのに何日も返信せずに放置していると、「私のことに、それほど興味はないのかしら」と思われてしまうかもしれません。これは、あくまで目安ですがメールの返信はもらった翌日に出すようにするのがおすすめです。そのくらいの間隔であれば、落ち着きがないと思われることもないし、暇なのではないかと疑われる心配もありません。さらに、書いたメールの文面をゆっくり見直すことができて、うっかり失言をした内容を送ってしまうという失敗を避けることもできるでしょう。
1日に何通もメールをもらうのはせわしないけれど、数日おきにしか来ないと、「私にあまり魅力を感じていないのかな」と心配になる人もいるかもしれません。ただ、メールの頻度が低いからといって本気度も低いとは限りません。メールを送る相手のことを大事に考えているから、よく文面を考えて書いている可能性があります。自分とのメールのやり取りばかりに時間を取らせるのは悪いと気を遣っているのかもしれません。継続してやり取りが続いているのなら、頻度の低さはそれほど気にしなくても良いでしょう。
また、相手のことを気遣い、頻度や文面を考えてメールのやり取りをするのは良いのですが、あまり長い間メールだけの関係を続けていると、相手に対する新鮮さがなくなり飽きてしまう恐れがあります。ある程度、相手の人柄が掴めたら、早めに直接会う約束をすることも大切です。
何を書けばいいの?メールの内容を紹介
直接会ったことがない人に対して、しかも結婚する相手になるかもしれない人にどんなメールを送れば良いのか、特に婚活を始めて間もない人は悩んでしまうかもしれません。しかし、ここはあまり考え過ぎずに、直接会ってお見合いするときと同じように挨拶と軽い自己紹介から入るのが無難です。婚活のメールだからといって特に変わったことをする必要はありません。むしろ、普通に挨拶文も書かずに出すほうが不自然ですし、礼儀をわきまえていない人と思われる恐れがあります。婚活サイトで予め相手のプロフィールを読んで知っている情報の中から、気になったことを話題にすると自然にやり取りをスタートできるでしょう。趣味や出身地、好きな音楽や映画など、平凡でも良いので「私はあなたに興味をもっています」という気持ちをこめて書くことが大切です。
また、メールのやり取りを盛り上げるちょっとしたコツは、自分のことをアピールするのではなく相手に関する質問をすることです。たとえば、プロフィール写真をお互いに見られる婚活サイトの場合なら、「写真の髪型、お似合いですね。ショートがお好きなんですか」とか「パステル調の服が多いようですが、お気に入りのブランドはありますか」などといった質問をしてみましょう。誰でも自分のことを見て興味をもち、いろいろと質問してもらえると嬉しくなるのではないでしょうか。特に褒め言葉と共に質問することは相手に好印象を与えます。それに加えて、メールに相手に対する質問を書くと、返事をもらいやすいというメリットもあります。
もし、単に自分が旅行に行ったことだけを書いてしまうと、それを読んだ相手は「楽しそうだな」という感想を持つだけで終わってしまう可能性があります。そこを、「私は先週、◯◯に行ってきました。あなたは最近どこかへ行かれましたか。好きな国や場所はありますか」といったように質問すると、相手も返事を書きやすくなります。会話と同じようにメールのやり取りもキャッチボールになるように工夫してみましょう。
こんなメールはNG!例を紹介
まだ直接会ったことがない人とやり取りするということで、婚活サイトにおけるメールの交換というものはドキドキもひとしおかもしれません。しかし、直接会ったことがない人であるだけに注意すべき点もいくつかあります。まず、相手の友達を紹介して欲しいといった文面は止めたほうが良いでしょう。書いた本人にしてみれば、相手のことをもっと知りたくてその友達とも話してみたいという意味で書いたのかもしれません。それを相手が、「もしかして婚活サイトで知り合った私を使って他に女の子を探そうとしているのかしら」と勘違いしてしまう恐れがあります。誤解を招く可能性があるので、こういうことは書かないほうが得策です。
また、自分のこだわりや個性をアピールし過ぎるのも控えましょう。既に何度か直接会ったことがあって、ある程度の期間、交際した間柄ではあれば、相手もこちらのこだわりを魅力として理解してくれるでしょう。しかし、婚活サイトで出会ったばかりでメールのやり取りしかしたことがないのに、「外食するならここに限る」とか「夏の旅行は必ずここ」といったようなアピールをされても、相手は戸惑うばかりです。悪くすれば、自分勝手で自己中心的な人、と嫌われてしまうかもしれません。過剰な自己アピールはマイナスになると思っておいたほうが良いでしょう。
さらに、「他に気になる人ができたので」といったように一方的に関係を終わらせるようなメールもNGです。もし婚活サイトではなく、直接会ってお付き合いしているような間柄であれば、自分の都合だけを一方的に言うだけ言って別れるようなことはしないのではないでしょうか。自分の中に別れようという気持ちが生まれた経緯や、謝罪の気持ちなどをきちんと相手に話すことでしょう。それと同じように、できれば直接会って話をするのが良いのですがメールでお断りする場合も、これまで時間を割いてやり取りしてくれたことへの御礼などは最低限のマナーとして書きましょう。別れる理由については正直に書く必要はなく、「価値観の違いを感じた」など抽象的な表現に留めるべきでしょう。相手が傷つくかもしれないことをわざわざ正直に全て書く必要はありません。
メールでのやり取りというものは、直接会ったことがないだけにドキドキする気持ちも高まりますが、その反面、文字だけでしか伝えられないので書き方を間違えると冷たい印象を与える危険性があります。たとえば、「そうかもしれませんね」と笑顔と共に言えば好意的な意味に聞こえますが、文字だけで読むと冷たく無感動に取られることもあります。送信する前に、そもそも書いて良い内容かどうか慎重に考えてみることが大事です。
文面には気を付けて!誤字脱字もチェック
何を書こうか時間をかけて考えて、相手に好かれるように気を遣って書き上げたメール。でも、送信ボタンを押す前に、もう一度、よく見直してみましょう。文章の中に誤字や脱字はありませんか。使っている漢字は、伝えようとしている意味に合っていますか。誤字脱字が多いと相手にいろいろと良くない印象を与えてしまいます。まず、「この人は本当にこの漢字を知らないのだろうか」という誤解を相手にもたれてしまいます。既に付き合って長い時間が経っている2人なら、「あ、字を間違えてる。時間がなくて慌てていたんだな」とこちらの事情を汲み取ってくれるかもしれません。しかし、婚活サイトで知り合ったばかりでお互いの性格などよく理解していない者同士です。
基本的な漢字を間違えていると、もしかしたら、「一般的な教養がない人なんじゃないかしら」と疑われてしまうかもしれません。本当はちゃんと漢字を知っていて国語力もあるのに、変換ひとつでそのように誤解されるのは、もったいないことです。書いたメールの文章を読み返す作業など、数分で済むことです。妙な誤解をされないためにも、もう一度、落ち着いて読み返してみましょう。
また、あまり誤字脱字が多いと、「私へのメールを片手間に書いているんじゃないかしら」と、相手への気持ちに対して不信感を持たれてしまう危険性も出てきます。本当はよく内容を吟味し、読む相手に不快感を与えないように慎重に書いているのに、誤字や脱字が目立つだけで、「本当は私のことそれほど好きじゃないのかも」と思われてしまう。これもまたとても残念なことです。特にスマホなどでメールを打つ場合、予測変換機能などが働き、自分が意図しない漢字に変換されてしまっている場合があるかもしれませんので注意しましょう。
他にも、誤字脱字が多いだけで、「行動に慎重さが足りない人ではないか」、「普段やっている仕事でも同じようにミスを連発しているのではないか」といったように悪い印象を持たれやすくなります。いくら相手を思う気持ちを凝った表現で綴っていても、漢字を間違えていたら興ざめしてしまいます。つまらないミスで相手に不快な思いや不信感を持たれたりしないように、書いた文面は丁寧に読み返し、チェックしましょう。
心を掴むメールで運命の糸を手繰り寄せる
婚活サイトにおけるメールは、シンプルな文字だけによるメッセージかもしれません。しかし、これからお付き合いをするかもしれない相手への第一印象を決めたり、遠距離恋愛のように頻繁に会えない2人にはじっくりお互いを知る手段であったりと、非常に重要な役割をもっているツールです。上手に使えば、その一文から素敵な出会いが生まれ、素晴らしい恋愛から結婚へと発展することもあるでしょう。使い方を間違えれば、いわれのない誤解を受けて悲しいふられ方をすることもあるかもしれません。
自分の婚活にとって味方となるように、マナーを守り、相手の好意を得られる工夫をして有効に活用してみましょう。大切なことは、受け取る相手の気持ちを考えて書くということです。その心がけさえ失わなければ、どんな婚活サイトやアプリを使っても、素敵な出会いを見つけることができるのではないでしょうか。相手を思い遣る気持ちを忘れずに、1文字ずつ心を込めて素敵なメールを書いてみましょう。